就職活動について学生と話した、在学中に何をすべきか?

Mt. Fuji 2010

私の知る限り、8月の時点で未だ就職活動に苦しんでいる学生が複数人いるが、この状況について昨日修士1年の学生と話した。

私の結論を述べると、これから経済状況はさらに悪くなり、就職は厳しくなる。しかしながら、学生時代に適切な努力をした人はきちんと評価される良い時代になりつつある、ということである。

Panasonicが2011年の新規採用の8割を外国人にしたのは記憶に新しい。例えばhttp://www.j-cast.com/2010/06/20069022.html

「コストダウンのための安易な方法」との意見が多いが、コストダウンではなく、企業が必要とするスキルがそこにあるからに他ならない。

大学院でも日本人学生と留学生の能力の差は広がりつつあり(もちろん後者が能力が高い場合が多い)、大学教員としても企業がこの様な採用方針をとるのは至極当然であると思う。

また今後もグローバル化と海外採用の増加によって、日本国内企業でも上司、同期の半分が外国人のようになってくるのだろう。

その時何が必要になるか、自分なりに考えて努力をする学生が生き残っていくと思う。そしてその様な学生が増えて欲しいと思う。(日本人学生・留学生は関係なく)

厳しい状況ではあるが、大学院の研究を通じて自分を成長させようとしていた学生は間違いなく、企業は評価し、採用している。

「では、何を学ぶべきかというというに対する解答」に続きます。

参考
祝・新卒バブルの崩壊

地元で誕生日会

8月生まれ誕生パーティー

地元で8月生まれの子供のお誕生日会と親のちょっとした飲み会。

(写真はおもちゃには目もくれずに、佐賀の名酒「鍋島」http://nabeshima-saga.com/ に夢中の娘)

重要なのは研究者以外の他の業種の方とお話しをすると言うこと。研究者コミュニティーに日々どっぷりと浸かっている私にとって、他の業種の人のはお話を聞くことは、肩の力を抜いて物事を考える良い機会。

一連の測定終わり、1つのテーマの実験は一段落

ピエゾへの信号

昨日、コツコツと3年間続けてきたテーマの実験が全て完了した。(とは行っても新しい仮説、アイデアが出てきたらまたやるかもしれないけれど)

「なぜ生体内での選択的・特異的な分子認識がスムーズに行えるか?」「生体適合性とは?」という問に対して一つのヒントを与える結果だと思う。

仮説を立て、実験をし、それを元にモデルをいくつか挙げ、また仮説を立てて実験、の繰り返しであったが、これで骨太の論文が書けると思う。

研究を始めた頃は予想と異なる結果の連続で、なかなか自分の考えをかき乱される毎日であったが、最近半年間の実験はほぼ予想通りであった。これは自分の研究がどのステージにあるかの指標になります。

共同研究者のためにも良い論文を仕上げます。超大作になる予定。

雑記

等々力、私の出身地

米国の研究者の永住権取得のための推薦書を書き上げた。「世界を相手に持ちつ持たれつ」が出来るのが、研究者の特権であると思う。
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ちなみに論文の査読者からのコメントを受け取った直後にこの依頼が来た。そして推薦書を引き受けると返答した後に論文受理の知らせが・・・。私は彼が査読者の1人だと思っている。人生ではちょっとしたタイミングが我々にいろいろなことを想像させる(笑)。
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今週は論文2本を仕上げた。最終仕上げが一番時間がかかるのであるが、 ちょっとうれしい。

早速学生との実験も再開し、私はその合間に論文の補足データを測定するという感じで進んでいる。実験の合間にも別を書き物を進めているけれど、こうすると1日が終わるとくたくたになっている事が多い。
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本日は大学の事務の人が准教授昇進お祝いの飲み会を開いてくれることになっている。妻は「まだうかれているの?」ときくけれど、結構大きな節目だと思う。

しかし正直に言うと、内々定第一報を受けてからの1週間は心が浮つき大学内を歩き回ったりしていたが(笑)、その後はこれからの仕事の量を考えて、論文などはなるべく一気に片付けるような習慣が身についた(というよりもなるべく心がけている)。意外に自分に与えられた時間は短い。
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娘1歳の誕生日、この2年を振り返る

Miori
娘1歳の誕生日。

妻の妊娠以来、2年を振り返ると非常に感慨深い。

妻の妊娠
まず、妻がアルコール、カフェインを完全に絶つところ始まり、私はその周りであたふたとする毎日。とにかく何を準備して良いのか分からなかった。

妻のおなかが大きくなってからは、とにかく私は家事を手伝うように心がけたつもり。つわりも食べ物を受け付けなくなるほどにはきつくなかったようだ。フレンチポテトとイチゴが妙に食べたくなったようで、私もつきあって毎日のように付き合って食べていた。

産休も問題なくとれたようで、産休に入ってから妻はかなり楽しんでいたようだ。コンサートにも行っていたし。妻はかなりリラックスして出産を迎えられた方だと思う。

男は結局、妻の妊娠中は家事手伝いをしっかりやると言うことが一番良い。何か準備しようと思ってもよく分からないので、必要な物をその都度そろえた方が良いと分かった。

子供を持つ知り合いがいると、いろいろもらえて非常に助かる。ちなみにうちの子の衣服はほとんど買っていない。

出産
出産は私にとってまさに男の無力さを思い知らされた(笑)。「出産の立ち会いは必要ない」と宣告された(笑)私は、待合室で気を紛らわすために、de Genneの「表面張力の物理学」を読み、研究会の参加者への連絡メールを書いていた。そして去年の今日、14:03に娘が産まれたわけです。妻の回復も非常に早く、産まれた当日から娘と同室だったようです。そしてその夜のおむつの交換が7回だったそうだ。

私は父親、弟と藤が丘のホルモン焼き屋に。うちの父親はホルモン屋の店員さんにチップを渡していた(笑)。

産後も経過も良く、丁度夏休み時期であったので、私は早めに大学の仕事を切り上げて、毎日病院に向かった。1,2時間おきの授乳は大変そうであったが、産婦人科の雰囲気も良く(妻にとってはインターネットが使えたのが良かったらしい)、食事も美味しく、先生、スタッフがとても親切だったので、妻はかなりお気に入りだった様子。
ワキタ産婦人科
http://www.wakita-sanfujinka.com/

育児スタート
最初の2ヶ月は等々力の私の実家で妻と娘は過ごした。弟の部屋をきれいにして使わせてもらった。私は当初は藤が丘と等々力の滞在を半々くらいにしようと思っていたのであるが、結局我が子見たさにほとんど等々力に泊まることになった。父親、弟と飲む機会が妙に増えた。(これをきっかけに等々力の居酒屋をかなり開拓することになる)数時間おきに強制的に起こされるという生活は人生で初めてであったので、最初は体調を崩しそうになったが、これも慣れてきた。

藤が丘の自宅に帰ってきてからは、娘との寝室は別となり、娘はだんだんよるまとまって寝るようになってきたので、妻にとっては楽になってきたと思う。

1週間に1回でも良いので4-5時間、妻が育児から開放される時間があると、精神的にも楽になる。私の妻はPocket WifiとノートPCを持ってCafeに出かけていってリラックスした時間を楽しんでいました。

仕事との両立
私の場合幸運だったのが、子供が産まれる前後は論文執筆が主要な仕事になっていたことである。この仕事はノートPCさえあれば出来るので、比較的早い時間に帰宅し、娘をお風呂に入れてから、自室で仕事を進めることが出来るようになった。

また、育児と研究を両立するためには(私も未だ模索中であるが)、集中力が最も重要である。私の場合、娘を保育園に預けて(7:30)、大学に到着(8:10)分から娘が寝る前に帰宅し(19:30)、お風呂に入れるまでの時間しか職場で仕事をする事が出来ない。特に実験に関してはスケジュール通りに行かないことが多く、途中で中断し翌日に持ち越す事も多くなった。「如何に遊んでいる時間を減らして、効率を上げるか?」一方、効率追求のみでは、現在自分に出来ることのみに集中しがちになる。新しい研究の展開のためには、少々冒険をする必要があるので、どの様なバランスで研究を進めるかはtrial & errorのまっただ中です。

いずれにせよ、論文を書くネタがあるのは幸せなことで、あと3報の論文を書いて現在のところ手元のデータは無くなります。もう少し執筆中心の生活。

次は実験が多くなってきたときにどの様に家庭と両立させるかについて書きましょう。

雑記

粉体工学若手勉強会

7月は何気にバタバタとしながらも、うまく落ちついて仕事を進めることができている。遅れがちになっている仕事を書きだしておいて、そこに集中するようにしたのが良かった。
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集中という意味では、自分の部屋を頂いたことが非常に大きい。話しかけられることがないと、こんなに集中して作業を進められるのかと、驚くばかりである。

一方、今まで居た学生居室との距離は明らかに遠くなり、私は出来るだけ、何かと学生に話しかけるようにしている。
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実は上記の文章を書いたのも、数日前のこと。最近は散文を書いてそれをほっぽり出すという日々が続いている。外勤中、ふとしたときに散文を書くのであるが、よく考えたら昔からそういうのが好きだった。
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お盆休みに入り、藤が丘の街中を歩いている人はめっきり少なくなり、私は娘を連れて散歩がてらスーパーに果物を買いに行く途中に、テレビのインタビュー(Itscomの「おかえり」という番組)に答える。娘のテレビデビューとなる予定。