初代iPadの成否、SIMフリーへの流れ

Miori
2年近く前から様々な噂が飛び交っていたAppleのタブレットiPadが1/27に発表された。
オリジナルOS Xを乗せたタブレット型MacBookを期待していた人にとってはがっかりする使用であったし、iPhone & iPod Touchのヘビーユーザにとってはスクリーンが大きくなったことがどの様なメリットを生むか、未だにイメージできない感じがするであろう。
実は私もOS Xフルバージョンが搭載されたタブレットを期待していたのだが、Appleの戦略は電子図書、音楽、動画などのコンテンツをユーザが簡便に購入し楽しむことに特化したデバイスであったということだ。(私はいつでもアイデアを書き込むことが出来る物を期待していたが、精算ではなく、コンテンツ消費に特化したデバイスとなった)
私の期待からそれた仕様で発表されたので、ネガティブな点を挙げてしまったが、私はiPad導入で自分の周囲の情報がどの様に変化するかということに非常に興味がある。
ます、私はiPod Touchを導入してから、メールのチェックをMacで行うことはなくなってしまった。ご存じの通りメール処理は自分の最も重要なミッションを遅らせる要素を多々持っている。そこで私はiPod Touchを通じて定期的にしかメールをチェックしない。数時間に一度返答を要するメールを見つけたときにだけ、そのメールへの対応、そしてそれまでに来たメールの返信をMacを用いて一気に行う。(私のメール環境は全ての端末においてGMailを通じて一括管理されている)
(ここでは私のつまらないジョークのメール、音楽関係の内容のメールに対する異様なレスポンスの速さに関しては言及しないで頂きたい(笑))
つまりMacはoutputもしくはcreation専門であって、iPod Touchは情報のinputに使用している。また、inputに関してはRSSの購読(特に学術雑誌の最新記事のチェック)等がある。現在のところ、これらのinputはMacで行っているが、これら全てをiPadに廻すことが出来ると思っている。つまり、自分へのcasualな情報の導入はiPadで行い、MacBook Proはアイデアを練り上げ、実験データを解析し、論文に仕上げる&プレゼン資料を作る事に特化するようになるであろう。もちろん、両者のデバイス間の情報はクラウド&自前サーバを通じて同期されている。
意外に自分の知的生産の効率アップにかなり貢献してくれるのではないかと思っている。
ただ正直に言って、初代iPadは売り上げは最初は上がらないのではないかと思っている。ただし、iPhoneのようにじわじわと代替品のないデバイスの地位を確立していくのではないかと思っている。
もう一つ期待できることは”SIMフリー”について。
本日NTT DocomoがiPad用SIMを発売するとの発表。Nexus OneもSIMフリーで国内販売されるようだ。これをきっかけにユーザが端末とキャリア両方を選択できるようになるであろう。無論私が期待していることはemobileから思う存分テザリングが可能なiPhoneが発売されることである。

雑記

Spagetti
つい先日まで私のMacのデスクトップの背景だった写真。
プレゼンするときにこの画像がスクリーンに映ると、「何のナノチューブですか?」ときかれることが多い。私は「小麦粉です」と答えて、その時にパスタであることが分かる人もいるらしい。しかし、どう見てもスパゲティーだよ。
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データ解析用PCのOSをWindows 7 Enterprise 64 bit版にした。これで 12 GBのメモリがフルに使える。Vista Ultimate 64 bit版はなぜかメモリーをちゃんと認識してくれなかったので、うれしい。次の数年ハードに働いてもらいます。
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今週初めからひいた風邪(インフル?)のおかげで体重が4 kgも落ちてしまった。ちょっと荒いけれどダイエット成功ではないだろうか?しかし私はこういう極端な体重変化が多い。身の回りにこういう体質の人はあまりいないんだよね。
しかし、よく寝ました。連続で12-3時間の睡眠など、いつ以来だろう?体調を崩して職場を休んだのも初めてでした。おかげで今週末は頭がすっきりして、仕事が捗る。
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Happy Hacking Keyboard Proを自宅と職場に導入してから早5年。不具合など全くなく、今後も2,30年くらいは使えそうな安定感。こういう製品は今時なかなか無いです。思えばこのブログ、そして私の論文はほとんどこのHHKB Proで書かれている。

今日の夕陽

Setting Sun
今日の夕暮れにさしかかったときの風景が良い素材になりそうだったので、D700でrawで撮って、Apertureで現像。
なかなかdramaticになりました。
こういう風景を見ることが出来るので、私は今の部屋に住み続けたいと思っている。

ようやく5ヶ月

Miori
娘が5ヶ月になりました。
知り合いの5歳のお子さんを見ると、「ここまでなるのにあと4年以上・・・」と気が遠くなるのと同時に、日々の娘の成長・変化に全く飽きることのない、という相反した気持ちを持ちながら毎日を過ごしています。
昨日ようやく目の前にある私の手を自分から握ったと思いきや、再現性がない・・・。もっと動いても良い時期なのに、おとなしく寝たままニコニコしていたり、かといって指を掴ませて引っ張ってやるとスムーズに寝返りはする。しかし、自分からはやらない(笑)。”いないいない、ばあ”にちゃんと答える。など、本に書いてある一般的な順序とは異なる順番で成長していっているところは両親似かもしれない。小学校に靴下を片っ方履くを忘れて投稿すれば、完全に父親似であります!
何はともあれ、この5ヶ月で我々の(特に生活の)変化も著しく、とにかく娘の急激な成長を見届けつつ、如何に研究者としてのアクティビティーを向上させるか、という現在私にとっては今までに経験したことがない、とても難易度に高い課題に挑戦しています。なかなか模範解答が見つからない、試行錯誤の連続となるミッションです。
子供が産まれてから、今までの自分の試練がたいしたものではなかったと思うようになってきました(笑)。

雑感

Miori
ナノバイオ界面の研究会での1時間の講演が終了。
公式な学会では無いけれど、この研究会の発表がどの学会、招待講演よりも緊張します。
メンバーは2極化していて、定年間近の先生、大御所の御年90歳の先生の下は30代の若手研究者です。この研究会で自分の研究発表に対して、他分野の研究者から頂くコメントは貴重です。まさに「はっ!?」っという気付きをたくさん頂けます。
というわけで今週末は頂いたコメントを整理しながら、新しい視点で自分の研究を俯瞰できるか、しきりに机に向かって色々とアイデアを書き留めています。
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私は体重の増減がかなり激しい方で、年末年始の休み中になんと6 kgも体重が増加した。
増加前の59 kgに戻るにはあと1週間くらいかかるかもしれない。今日は蒸し野菜をばくばく食べる予定。これが効くんですよ。
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城繁幸氏のブログのこれからの日本の社会、特に雇用の予測に関する記事は非常に興味深い。私は氏の予測は大部分で当たると予想している。つまり、日本経済はそれほど回復しない。終身雇用制が崩れ、高いパフォーマンスを示す人材が連続的にこようされていくであろうこと。ただしこれが単純に当てはまるのはホワイトカラーの階級であろう。
現在、ホワイトカラーは自らの保身のシステムを作り上げているのが(JALの上役の話など聞いているとふつふつと感じる)、経済危機をきっかけにそれを崩せざるを得ない状況になるかもしれないと、密かに私はワクワクしている。ただしこの変化は単純にホワイトカラーに限って私は想像できるのであるが、それ以外の職種ではどの様に変化していくのだろうか?その予想は私にはとても難しい。
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上記に関して、研究、特にアカデミックの世界ではどうなのか?
これも予測がとても難しい。確実に言えることはポストの数が減り、研究者の数も減少して行くであろうということ。若手研究者は生き残りをかけて、ひたすら業績を上げなくてはいけない。私もまさにその立場にあります。
事業仕分けで、研究者による基礎研究の国民への説明責任などが問われていますが、正直、若手研究者の現場ではその様な余裕はありません。これが一般的な子供の理科離れ、研究者という職業の魅力の低下に繋がっていることは否定できません。
この問題について、ある解答を示し始めているのが東京大学ですが、これについては別エントリーでかければと思います。
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年末から娘が、平すら声をあげて親の気を引こうとするようになった。産まれて2ヶ月はかなり無機質な感じであったが。
ここ1ヶ月は話しかけても、動いている口のみを見るのではなく、こちらの目を見るようになってきている。こちらの注意が自分に向いているかを意識するようになってきている。

相撲部屋の朝稽古を見学

Visit to Musashigawa's Sumo Jim (Farewell of Dr. Okuda)
昨年度末、昔のプロジェクトの同僚にアレンジして頂いて、人生初めての相撲部屋(武蔵川部屋)の朝稽古の見学をしてきました。
私はニュースのダイジェストでしか相撲の取り組みを見ない人間ですが、朝稽古を見学して、相撲が紛れもない格闘技である事の再確認、さらに気力・体力の限界で力を発揮しようとする集中力を目の前で見せつけられました。私にとっては練習風景の方が印象に残ると思います。
その後ちゃんこ鍋をごちそうになったのですが、我々はどんぶりにビールを注がれごちそうになって帰ってきました。
Visit to Musashigawa's Sumo Jim (Farewell of Dr. Okuda)
力士と並ぶと私とても貧相に見える。
Visit to Musashigawa's Sumo Jim (Farewell of Dr. Okuda)
その後は、参加したメンバーがメンバーだけにお昼から激しい飲み会になりました。

New Year’s Resolutions

In early morning
昨年の年間目標は論文を10本投稿まで持って行くということを自分の中で設定しました。昨年の正月に8月に子供が産まれることが分かっていたので、「前半戦が勝負」と意識して任務遂行しました。
昨年度の目標は
1. 論文10本を投稿(結果は論文8本+総説1本)
2. コンピュータシミュレーション環境を確立(結果、立ち上がらず)
3. 単一分子の力計測技術の確立(1つの系では確立、系によって最適化が必要であることが判明、現在そこでとまっている)
という感じで、達成率は60 %というところでした。この目標設定は少々きついかなと思っていたけれど、案の定でした。しかしこれからの仕事の方向性を自分の中で確認できたのは良かった。
本年度の目標は
1. 秘密(笑)
2. 原子間力顕微鏡+光学顕微鏡の装置を立ち上げる。
3. 論文を最低5報投稿
ここから研究以外の目標ですが、
4. 子供のおもちゃを最低2つ自作する。
5. 研究生活がうまくいっていればこのblogでもう少し研究に関する記事を執筆する。
6. もう録音している私のaccoustic guitarの曲をマスタリングして仕上げる。
去年もそうでしたが、色々と入り用があってその都度柔軟に仕事のペースを換えなくてはいけない場面に遭遇します。結局、私はその時々の内なる戦いに勝利していくことに集中しなくてはいけない。結局、目指しているところは去年と同じです。