Pentium Macの衝撃、30年目のサプライズ?

ついにMacBook Pro 15.4が発表された。

僕はiBookのIntel版を予想していたが、Intel版iMacも含めて全く予想は当たらなかった。

パフォーマンスの高さは魅力的だが、バッテリー持続時間に関する情報が全くないのがちょっと気になる。とはいえ2年間酷使した今のPowerBook15からの移行にはこれ以上ない選択肢だ。おそらくシングルコアだけ使用する低電力モードがあるのだろう。

今回注文したスペックは

MacBook Pro 1.67GHz 製品番号: Z0CM

バックライトキーボード-US / Mac OS-日本語

AirMac Extreme カード & Bluetooth

1GB 667 DDR2 – 1 SO-DIMM

SuperDrive (DVD+RW/CD-RW)

120GB Serial ATA drive @ 5400 rpm

ATI Mobility Radeon X1600 – 128MB GDDR3

  1. Protection Plan

2月の納品が楽しみです。

burggarten server孤立

昨日から現在まで、我がburggartenサーバーに外部からつながらなくなってしまっていた。今日職場から繋げてみて気づいたのであるが、dynamic DNSが更新されていなかったらしい。僕はWhat's up!というソフトでdynamic DNSの更新を行っているが、そのソフトとDDOの連携がうまくいっていなかったらしい。ソフトの方はもう作者の方が不具合を解決してくれているみたいで、ありがたい限りです。備忘録のためにチェックのための手順を書いておきます。

1. 外部サーバを通じて自分のサーバにメールを送ってみる。

2. Proxyサーバ経由で接続。

今のところ大丈夫なようです。どうも心配おかけいたしました。

MacWorld Expo 2006

MacWorld ExpoでのSteve Jobsの基調講演までもう少しですね。

などいろいろいわれているが、僕は新型iBook(iNoteでも良いのですが)を期待している。

現在は自宅と職場のMacがPowerMac 2G Dualで、PowerBookをターゲットモードにしてホームディレクトリとして使っているが、この手が新型iBookでも使えることを祈っている。今後IntelのCPUに移行する事が明らかになっているので、見極めておかなくてはいけない点だ。

いずれにせよ、Macユーザにとって1年に1-2回ある一番楽しみな時かもしれない。

今年の発見第一号

ウチでよく飲んでいる鍛高譚(たんたかたん)という紫蘇焼酎があるのだが、普通のグラスではなく、ワイングラスで飲むと、紫蘇の香りが何倍にもなって、非常においしいことを発見。

今日はレーマーグラスに入れて飲んでいる。3年前にドイツから帰ってくるときに買ったものだが、こんな使い方をするとは想像もしていなかった。正月休みに少しでもいつもと違うことをし、何か新しいことが発見できれば、と考えていたが、これで最低ラインをクリア出来たかもしれない。

ポスドク問題 5 (個人的感想)

この記事を書き終えての個人的感想

正月休みを利用してこの問題について調べたことを通じて、自分を取り巻く環境を見直す良いきっかけになった。

私はヨーロッパ、アメリカの研究環境を見てきたが、日本では外国に比べ自立していないポスドクが多いように思われる。もちろん中には研究能力、コミュニケーション能力など非常に優れたポスドクを多く見てきたが、修士の学生のようなポスドクも多く見てきた。

私の意見として、日本では博士課程で経済的援助を受ける事が出来る学生がごく一部にすぎないということが原因の一つになっていると考える。日本以外の先進国では博士課程の学生は教授と労働契約を結び、仕事として研究を行う。もし、パフォーマンスを発揮できなければ契約を打ち切られ、一般企業での就職口を見つけるより他はない。研究のスピードアップを図るにはコミュニケーション能力は不可欠で、自然とその能力も博士号取得までに見についていく。

一方日本の博士課程の学生は30近くになっても両親からの援助無しには、学位を取ることが出来ない。いわば「学位を買う」という状況になってしまっている。故に精神的自立も大きく遅れてしまっていると思われる。実際、「社会人としてやっていくのも難しいのでは?」というようなポスドクも何人も見てきた。この状況は企業が博士号取得者よりも、修士卒業予定者をターゲットとして求人を行うことからも理解できる。いずれにせよ、コミュニケーション能力が乏しいボスの下で仕事をするのは部下としても非常に重荷となる。

解決策としてはどのようなものがあるか?独法の研究機関、大学のいくつかの研究室では数億円する装置が数回使われているだけで、数年間放置されているという状況を目にすることが多い。このような研究予算の無駄遣いの分を修士・博士課程の学生のための経済的サポートのために用いればかなりの学生が、経済的心配無しに博士号習得を目指すことが出来るようになると思われる。その一方、博士号取得のハードルを高くすることが博士号取得者の量・質のバランスをとっていくのに必要なのではないかと感じた。

また博士号もしくはポスドク後の進路の種類にも雲泥の差がある。欧米では材料科学に関する研究で博士号取得後に銀行、商社に就職する例は珍しくない。一番多いのはメーカーへの就職、研究開発または技術営業の場合もある。また、ヘッドハンティングの会社に入り、研究者のヘッドハンティングを行う友人もいた。研究に携わっていた経験があるからこそ出来る職種である。

一方、日本の博士課程の学生、ポスドクの進路は研究所職員、大学職員しか可能性がないと思いこんでいる事が多い。受け入れる側も進路を決める側の視野も共に狭すぎる印象がある。シンクタンク、ヘッドハンティングの会社など、博士号取得者の就職の前例が少ない事から、チャレンジする側にも勇気が必要だが、開拓されていない分野にこそ結構いろいろなチャンスがあるのではないか?と感じる。

ポスドク問題 4 (総論として)

総論として

ポスドクとしては一般企業正社員並みの待遇、そして自分のキャリアパスに不安がないような環境を作って欲しいという要望が一般的であるように思われた。

現在のシステムではリーダとしての評価は論文、特許の質・量などで行われることがほとんどで、グループの学生、特にポスドクが次にどのような職に就いたか、という業績はほとんど評価されていない。もし、これが正当な評価につながるようなシステムがあれば状況は変わってくると思われる。

また、博士号取得者のキャリアプランの選択肢の数が少なすぎるのも問題だと思われる。研究職から別の職種に移ることで「負け犬」のレッテルを貼られてしまうような風潮があるために、研究職以外への就職するポスドクが少なすぎると思われる。前例が少ないということもあるが、その様なキャリアパスのデータベースが出来ると良いと思われる。

その他博士号取得者の様々なキャリアパスを提案する場所として

http://hakasenoikikata.com/

ポスドク問題 3 (ボスの立場から)

ボスの立場から

当然のことながら、ポスドクは学生とは異なり給料をもらって研究を行っているので、決められた期間内に有効な結果を出し、もしプロジェクトから自分の賃金が出ているならば、そのプロジェクトを遂行して行かなくてはならない。

(ただし日本学術振興会特別研究員、もしくは独法の研究所などの特別な任期付きポジション(例えば理研の基礎特別研究員など)は自分で研究テーマを選ぶことが出来る。)

研究を遂行するに当たっての自立性に関しても、グループリーダーがいちいち指導する必要が無く、コンスタントに新規な研究結果を出していくためのトレーニングを自分で行っていくことを求めている。また、他のメンバーに対してポスドク自身のノウハウを提供してもらい、研究室全体の研究能力向上にも貢献してもらいたい。

ポスドクのキャリアプランもポスドク自身が自分で考え、学会活動、就職活動、などは、自分自身で行うのが当然であると考えている。また、それらの活動でプロジェクトに支障が出るというのは許されるべきではない。

というのがグループリーダーがポスドクに求めることだと思われる。もちろんポスドクの流動性が高まれば高まるほど、グループ内の研究アクティビティーは向上していくことが予想されるが、人員の流動性が高ければ高いほど、常勤のポジションが少ないということであり、いずれは40代になっても2-3年おきに職を転々とすることが多くなるであろう。そして、この現象は次の5-10年でかなり深刻化すると思われる。

ポスドク問題 2 (ポスドクの立場から)

ポスドクの立場から

ポスドクの中で一番プレッシャーとなるのは、任期終了後の自分の進路であろうと思う。前述のように常勤研究員、ポスドクの数は大学教員のポストの数をはるかに上回っており、任期終了後の次のポジションを常に意識して仕事をしなくてはならない。年齢も少なくとも30前後なので、家族を持っている場合などは心理的重圧が高い。

また、保険、その他福利厚生なども所属する組織、雇用形態によって大きく異なり、各種手当て、賃金に大きな差があることも確かである。

次にポスドクの就職活動について述べる。

次のポジションの審査時には、そのポスドク期間中の研究成果が採用不採用を決める大きな要因となるが、どこでポスドクを行っていたかにより、成果の形態が異なる。材料科学系では論文、特許、学会発表などが重要となるが、もし企業などで製品化に近い部門で研究を行っていた場合は、論文などは少なくなる(時には皆無という場合も)事が予想される。そのポスドクの背景を読み、個人の能力の正確な評価を行うことをポスドク側は求めている。

また、研究資金の調達能力も研究を遂行していく上で非常に重要な能力であるが、ポスドクのポジションによっては競争的外部資金に応募できないことがある。例えば日本学術振興会の特別研究員は科学研究費補助金(科研費)に応募することは出来ない。このような事も審査する側は考慮に入れなくてはいけない。

また、ポジションを取るのには人脈も非常に重要なファクターである。同じ能力を持っているポスドクが一つのポジションに応募する場合、ボス同士が知り合いで、口頭で推薦してくれるだけでも大きな差が付くことは明らかであり、実はちょっとしたボスの気配りが就職活動を左右することが多い。

ポスドク問題 イントロダクション

最近、研究者仲間、そしてそうではない人からも良くきかれる事のあるポスドク問題について述べたいと思う。ちなみに筆者は博士課程修了後2年間をポスドクとして過ごしてきた。ここでは一応フェアな立場をとるように心がけ、ポスドクを通じて自分が感じたことなどについて書いていきたい。

ポスドクとは博士号をとった後、任期付きで(通常2-3年)研究をしている研究者を指す。通常は競争的研究資金によってプロジェクトごとに雇われている事が多い。つまり、「~の開発と研究に関するプロジェクト」が5年だとすれば任期は最長5年で、そのプロジェクトが終了すればポスドクは次の就職先を探さなくてはならない。ポスドクはもし研究を続けることを希望するなら、いつかは企業、研究所、大学などに常勤のポジションを見つけなくてはならないのだが、このポジションの数に対してポスドクの数が圧倒的に多く、将来職がないポスドクであふれかえってしまう、というのがポスドク問題である。これは、30代後半から40歳代に及ぶ博士号を持ったフリーターが急増する原因として危惧されている問題である。

少し古いが2000-2003年度の記事として

http://www.sci-news.co.jp/news/200505/170513.htm

ポスドク問題を記述する記事として

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/rikei/news/20051102ddm016070133000c.html

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/rikei/news/20051109ddm016070061000c.html

その他、この「理系白書」は研究の現場を記述する記事としては、研究者ではない方にとって興味深いと思います。

応用物理学会でのフォーラム

http://www.jsap.or.jp/activities/gender/2004s_report.html

今後のポスドク問題対策としての資料

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu10/siryo/05051801/006.htm

そしてその参考文献(現在の状態では実現までに時間がかかりそうなものばかりですが、非常にヒントになる事柄が多いと思います。)

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu10/siryo/05051801/006/001.htm

この問題の舞台となっているのは研究の現場となっているため、ポスドク以外の人(たとえ研究室の学生、テクニシャンにとっても)には実態をつかむことが難しい問題であると思われる。少しでも研究者以外の人にこの問題についてイメージが持てるよう、自分が調べたことなどをここでまとめてみたい。また、総論では自分が今までに見てきたポスドク環境の国による違い(アメリカ、ヨーロッパ)、ポスドクのキャリアパスの選択肢、それに対するポスドクの認識について述べてみたいと思う。