ポスドク問題 3 (ボスの立場から)

ボスの立場から

当然のことながら、ポスドクは学生とは異なり給料をもらって研究を行っているので、決められた期間内に有効な結果を出し、もしプロジェクトから自分の賃金が出ているならば、そのプロジェクトを遂行して行かなくてはならない。

(ただし日本学術振興会特別研究員、もしくは独法の研究所などの特別な任期付きポジション(例えば理研の基礎特別研究員など)は自分で研究テーマを選ぶことが出来る。)

研究を遂行するに当たっての自立性に関しても、グループリーダーがいちいち指導する必要が無く、コンスタントに新規な研究結果を出していくためのトレーニングを自分で行っていくことを求めている。また、他のメンバーに対してポスドク自身のノウハウを提供してもらい、研究室全体の研究能力向上にも貢献してもらいたい。

ポスドクのキャリアプランもポスドク自身が自分で考え、学会活動、就職活動、などは、自分自身で行うのが当然であると考えている。また、それらの活動でプロジェクトに支障が出るというのは許されるべきではない。

というのがグループリーダーがポスドクに求めることだと思われる。もちろんポスドクの流動性が高まれば高まるほど、グループ内の研究アクティビティーは向上していくことが予想されるが、人員の流動性が高ければ高いほど、常勤のポジションが少ないということであり、いずれは40代になっても2-3年おきに職を転々とすることが多くなるであろう。そして、この現象は次の5-10年でかなり深刻化すると思われる。

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