成田より

ドタバタしながら家を出てきてしまったが、iPodを忘れたことに気がついた。ということで、出張中はMacBook Pro上でiTunesを走らせて聴くことになるのであろう。ホテルではよいが、機内ではあまりスマートではないような気がする。

しかし、自分のほとんどのCDがMacBookの中に入り、世界の何処にでも持って行けるという時代になるとは10年前でも想像できなかった。今、空港でプレゼン資料の作成、事務室との予算ゲーム(笑)をしながら、ひしひしと感じています。

しかも、僕はW-SIMを持っているので、空港にいればとりあえずインターネット接続は確保できる。このおかげで仕事からは逃れられない。

おそらくホテルでもインターネット接続は問題なく使えると思う。それで、事務処理も出来るし、論文のレフェリーとも戦えるし、Skypeを用いた家族会議(?)も出来る。

仕事が終わればLogicを立ち上げて、今まで録音した音源のミックスダウンの作業も進められる。

便利な時代になったものだ・・・。

桜が咲いた!今日から出張


研究所の桜がついに開花しました。(メモリーカードリーダをトランクに入れてしまったため、写真は去年のものを拝借)

昨日は関東地方はまさに春の嵐で強風のため武蔵野線も19:00-20:00はほとんど運行が止まってしまっていて、ホームにも電車にも人があふれていた。ちなみに武蔵野線はちょっとした強風でも遅れが出て遅刻の理由となるために、学生達の間で人気ランキング2位なのだそうだ(笑)。

さて、これから米国出張に行ってまいります。重要なのはパスポート、航空券、MacBook Pro。これらさえあれば、後は現地でどうにでもなる(笑)。最初の目的地はシカゴを経由してUniversity of North Carolina at Charlotte。ここで最初の日米研究者交流プログラムのキックオフが行われる予定です。

安倍総理とUnix

/.Jで知ったのだが、安倍総理のホームページのトップに出ているUnixコマンドが話題になっている。

http://www.s-abe.or.jp/

まさに総理はrootユーザで、コマンドからサーバの様子を見るだけで何もしていない、という態度が現在の支持率の低迷に直結しているという意見に、かなり大受けしてしまった。

Unixユーザとして素直に面白い(笑)。

ちなみにPowerBook G4を使っていることから、Mac OS Xが安倍総理の好みのUnixと思われる。

Cafe TX


最近はTXの中で出勤直前に作ったラテを飲みながら、スケジュールや研究のことなど手帳の内容について整理するのがマイ・ブームとなっている。25分間のこの時間は至福の時間。

週末の2日連続の駅伝は無事に終わった。総走行距離は20 km程度であるので、普段のスピードなら全く問題ないのであるが、やはりスピードを出して走るのはエネルギーを使うようで、少し疲れが残っている。おかげで本当に何年ぶりか、ギターを弾かない週末を味わった。

走りが速い学生がいて、「根性ですよ、根性!」といっていた。そう、根性。彼の言葉に刺激を受けて、今日は気持ちよく仕事が始められています。

ふと、携帯を見たらW-Zero3[es]のバッテリーが切れていた。普通の携帯よりもバッテリーの持ちが格段に悪いのは致し方ないところだろう。まあ、これもiPhoneまでのつなぎに過ぎないので、もうちょっとの辛抱なのであるが・・・。

今日の午前中にようやく米国での発表資料の作成を終える予定。しかし、準備は未だ終わらず。今日はスケジュールを見直して、さっさと準備してしまおう。明日はいよいよ長旅へ出発。

その研究所員の言い分


超精密計測がひらく世界高精度計測が生み出す新しい物理

計量研究所 (編集)

この本は私が1年前、産総研計測標準研究部門(旧計量研究所)に入所したとき、新人歓迎会の賞品としてもらった。

重さ、長さの標準というものは貿易、流通に必要不可欠である一方、その計測の精密さを極めることによって、今まで見えてこなかった物理現象が目の前に現れてくる、という面白い世界だ。

標準の重要性のために本部門は研究所の中でも“聖域”のようになっていて、新入所員は任期無し、競争的研究資金を取りに行く必要もないほどの研究交付金が与えられる。

その待遇とは裏腹に、標準整備の業務の多さのために発表される論文の数は他の部門に比べ少なく、自分の研究が出来なくて悩んでいる研究者が多い。いわば一番マネージメントが難しい研究部門かもしれない。

基礎研究が活発ではない分、計測技術に関しては大学、企業にとっくに追い抜かれている分野も少なくない。現状では「俺たちが標準だ!」といったところで「良い研究論文を出していないところの標準が信じられるか?」といわれれば、言い返す言葉もないだろう(その点で、米国の標準研NISTは基礎研究が盛んでうまく説得力をキープしている)

標準というものは計測技術とともに進化して行かなくてはならない。「自分たちが標準」と言い切るだけのトップの計測技術をアピールして行かなくてはいけないのであるが、如何にその状態に持って行くかが今後の課題であろう。

小飼弾氏のブログ

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50777910.html

私はこの測定が大の苦手で、だから本書に出てくる極限の測定世界とかを見ると、もう出るのはためいきばかり。原理は頭でわかっても、もう手が全然ついてこない。縁あって日本標準時の原子時計の現物も見学させてもらったことがあるのだけど、もうこの世界は出るのはためいきばかり、いやためいきも計測誤差の理由となるので禁物というもうそういう世界。

計量というのは、文明の軸のようなものだと思う。これの精度が上がったおかげで、文明の輪の回転がどれだけスムーズになったことか。それでいて、ぶれてないなければその恩恵を感じることすら出来ない。ちょっとトウが立っているけど、そういった世界があるということを知るだけでも価値のある一冊。

確かにトウが立っている。ナノテクというデバイスが動いてなんぼ、の世界の標準整備という自分のミッションのためには、大胆なパラダイムシフトが必要だと感じている今日この頃です。

週末の駅伝 #1


さて、この土日とレースに出ることになっていて、ランニング漬けの週末となる。

今日は研究所の事業所対抗駅伝に参加した。これは研究所敷地内の道路(3.4 km)を1人1周で6人で走る。しかし、3 kmそこらをスピードを出して走った経験はなく、結論からいうとハーフマラソンよりも辛かった・・・。

しかし、速いメンバーのおかげで研究所で4位に入賞。

この日の走行距離。アップ(3.5 km x2) + 本番(3.4 km) + クールダウン (3.5 km)

で14 km程度。

明日はもうちょっと気楽なレースなので、みんなで楽しめそう。


ハードディスクの故障とAppleCare Protection Plan


今まではこの堅実的な(笑)性格のせいか、Apple製品を購入する際には自宅用、職場用問わず、保証期間を1年から3年に延長するAppleCare Protection Planも同時購入していたが、最近Googleの技術者がpublishした論文を読んで考え方を改めつつある。

僕はコンピュータの故障箇所はハードディスク、光学ドライブ、ケーブルを抜き差しするインターフェース関係に集中していると思っている。つまり機械的な部分だ。それに比べるとロジックボードなど、機械的に動かない部分は使っていくうちに壊れることは少なく、むしろ初期不良が多いと思う。

今回(というか先々週くらい?)に発表されたGoogleの10万台に及ぶハードディスクの故障と年月、それまでのHDDの状態の経過(S.M.A.R.T.)のデータを調べたところ、温度、S.M.A.R.T.の値とは関係なく、突然死が多いという結論を出しております。

ただし、温度は50℃を超えると故障率が高くなる、さらにscandiskでエラーが出ると、死亡率はエラーがないものに加え39倍とのこと。

ハードディスク10万台のデータとなると、さすがに信憑性があるので参考になる。S.M.A.R.T.のデータは役に立たず、突然死が多いという結果も日々のバックアップが如何に重要かということが分かると思います。(LeopardのバックアップシステムのTime machineはここら辺の事を考えてくれているのだろうか?)

ということはHDDは初期不良でなければ、最初の1年間ハードに使用して問題がなければ、2ー3年はいけるのではないか、と思う次第。その頃にはCPUもHDDの性能もアップしていて、そのタイミングで買い換えれば良いサイクルになるのではないか??なんて考え出しました。

参考:

http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20070219_disk_failures/

バッテリーの状態

MacBook Pro 15のバッテリーが新品なので、この状態をメモしておくことにする。

米国出張では充放電を繰り返すと思うので、どのくらい変化するか見物だ。

完全充電時の容量(mAh): 5583

残りの容量(mAh): 5486

アンペア数(mA): 0

電圧数(mV): 12479

充放電回数: 2

(システムプロファイルから得た情報です。)

「科学者という仕事」酒井邦嘉著

今まで研究者の心構えとか、研究人生について書かれた本をいくつか読んできたが、「科学者という仕事」酒井邦嘉著は、研究者以外の人でも「基礎研究とは何か?」について知ることが出来、さらに研究者も良い刺激を得ることが出来るという点でとても秀逸な著書だと感じた。

とても有名な「サイエンティストゲーム」、「続・サイエンティストゲーム」などは、研究業界の中で研究者として生き残っていくための人間関係、振る舞い方などの戦略が詳しくかかれているが、この本で紹介されている研究者はアインシュタイン、マリー・キュリー、朝永振一郎などの理学研究者で、純粋に物事を突き詰めていく事の素晴らしさが、たくさんのエピソードとともに書かれています。

私は駆け出しの研究者であるので、日々の生活の中でふと「10年後はどんな研究をしているだろうか?」とか「いや、数年後には違う職に就いているかもしれない・・・。」と考えると、当初の夢のある目標を忘れ、成果(論文の数)をコンスタントに出す研究スタイルに、自分でも無意識のうちにスイッチしてしまうことが多々あります。

もちろん、論文は研究者としての「生きている証」であって、学会などでは名刺代わりになるものであるから、コンスタントに出す必要があります。要は当初の理想、目標を忘れないバランスが大切なのです。何回も反省していますが(笑)・・・。

しかし、今回の「科学者という仕事」を読んで、修士過程の時に純粋に研究者になりたいと思った初心が蘇りました。

日が長くなってきた


最近は朝、研究所に着く頃には日はもう昇っていて、写真のようなセピア色の森の中を抜けて行く自分の好きな時間もなくなってしまった。

早朝はかなり冷え込むこともあり、日が昇っているにもかかわらず、このように霜が降りているところも多い。しかし日中は暖かいので、もう春だなあと感じます。


今日は共同研究者からうれしい内容のメールをいただいた。いつも共同研究者には刺激を受けている。今後も末永くお互い切磋琢磨していければ、と思う。

夕方、ふとテレビをつけるとネオホームレスといわれる若者の特集をテレビでやっていた。ホールレスで日雇い労働で暮らしているが、せっかく稼いだお金を自分の趣味(特集ではメイド喫茶とお酒)に費やしてしまうのだそうだ。せっぱ詰まった状況であるのに、その重大性が伝わってこない。今まではニートとか無気力な若者が生まれる理由など考えもしなかったが、最近読んだ「下流志向」内田樹著を読んで妙に納得できる事があった。これについては改めて書こうと思う。