研究者の仕事術

20090915 高分子討論会 熊本
9月は半分以上出張で留守にしていたのだけれど、その時に持って行って言って何度も読んだ本です。
私の職業である基礎研究は自分の最も興味あることに集中できる一方、それをビジネスライクにアウトプットし続けなくては、次のポジション、予算を獲得できずキャリアもそこで途切れることになります。
研究者とは他人にタスク、労働時間を決められるような単純な労働者ではない一方、ビジネスとしての能力が求められていいます。そしてここ数年特にその傾向が強まっています。
(私の意見として、目標達成のために試行錯誤を続ける必要がある仕事は研究としてcategorizeされると思っています。それは基礎研究、企業の営業、精密工などあまり差はありません。一方、人から言われたことを淡々と無難にこなすだけのスタイルは研究の要素を全く持っていないと考えています)
正規職員のポジションも少なくなり、日々のプレッシャーが増えていく中で、どの様に自分のパフォーマンスを上げつつキャリアアップを目指すか、ということに関して書かれた本です。
やるべきことが見えてくる研究者の仕事術―プロフェッショナル根性論
筆者がこの本の中で紹介している本(「7つの習慣」「道は開ける」)等の本は、私が留学時代からに読んでものであるので、非常に取っつきやすかったです。
この本で私が印象に残った内容を列挙しておくと
p.37「専門バカとは自分の専門以外の知識がないことが問題なのではなく、自分の専門を世の中のコンテクストに置くことが出来ないことである」
p.65「自分の世界で交換不可能なトップになる」
など、数ページ毎に刺激となる言葉が出てきます。
また、様々な著書からの良い言葉を引用してくれているので、この内容で2800円はとてもお買い得でした。

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