Brain Machine Interface


東京ビッグサイトで行われたオルガテクノ2007のシンポジウムの“Brain Machine Interface“に参加。自分の研究分野とは違うのであるが、日常の研究から離れ違う、研究分野の問題について自分なりに考えてみるというのは、何気に頭のストレッチになっているような気がする。

テトリスやピンポールなどのゲームを手を使わずに、プレーヤーの脳波を解析することで行う(事前にプレーヤーはトレーニングを行い、適切な脳波を出せるようにする)という研究はまさに最先端という感じで、今後障害者の役に立つデバイスが開発されていくだろう。

ネズミ、サルの脳に電極を埋め込み、脳内の電気信号で外部のもののコントロールが出来るようになるという実験もたくさん発表されていた。しかし電極の生体適合性に問題があり、電極を埋め込まれたサルは何日生きられるのだろう?と考えると、この分野の研究はおびただしい数の動物実験の上に成り立っていることは想像に難くなく、少し複雑な気分になる。

Nintendo DSのソフトで売り出される予定の人の心を数値化するというソフト”ココロスキャン“

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のプレゼンは微妙だった。

プレゼンの中で「この技術によって、医師と患者の関係がさらに良くなる」というoutputが提唱されていたが、会場からは「それでは医師の不安感などが患者に伝わることもあり、危険すぎる。」というかなり感情的な意見も出た。「感情を偽ることも出来る。それは見破ることが出来るのか?」という質問も。

自分の感情は自分でも分からないことが多く、自分が知らない間にあせっている、なんてことはいくらでもあると思う。複雑すぎる人間の感情を数値化することでどの様なメリットがあるのだろうか?コミュニケーションを円滑にする効果、などがアピールされていたが、正直な意見が言える人間関係を先に築くことの方が本質的なのではないだろうか?

色々考えさせられるシンポジウムでした。本来は脳の研究が倫理的に問題があるかどうか?というテーマの講演も予定されていたが、それは都合が合わなかったらしい。それにしてもこのセッションをオーガナイズした上司に感服です。

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