ライバルは過去の自分!?


毎週楽しみにしている連絡に、自分の論文が引用されたときの速報があります。これはWeb of Scienceが提供しているサービスで、やっぱり自分が自身の持っている成果はかなり引用されるのですが、単にデータをまとめたような論文は引用に関しては閑古鳥が鳴いている状態です。

一番引用されているのは

Adsorption state of dimethyl disulfide on Au(111): Evidence for adsorption as thiolate at the bridge site

という論文で、2000年からもう100以上の論文に引用されていますが、最近の自信作である、

Mechanism underlaying proteins targeting inorganic materials

という論文は今年の2月にpublishされてまだ1回しか引用されていません。

ということは自分は“修士の時の自分”にまだ追いついていないような気がしてしまい、ちょっと歯がゆい状態ですが、これからの成長(?)を見守ることにしましょう。

興味深いのは上の論文はかなりspecificなタイトルですが、同業者の論文に多数引用されている。逆に後者は、タイトルをつけるときになるべく一般的な単語を使って、論文検索の時に引っかかることを意識してつけたタイトルです。これが、吉と出るか凶と出るか・・・。

今やっている仕事は、今までの経験を生かしたプロジェクトで、かつて無い方法で表面に吸着した分子の構造をコントロールするというプロジェクトです。外研で来て研究をしてくれるような学生さんの募集も考えているところです。表面分子を走査型プローブ顕微鏡で観察し、しかもその分子の配向を電子ビームを用いて精密に解析して「どのような相互作用がどのような構造を作るのか?」、さらには「どのような大きさの物が、どのような物理的、化学的性質を持つか?」を定量的に議論します。興味がある方はご一報を。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください