友人が会社設立、工人舎のPC、最近の読書


今日は友人が会社を設立するので、その説明を聞きに渋谷まで行ってきた。日本人で初めてドイツワインの製造責任者になった彼は、その知識を生かしてワインのバイヤーとなり、ちょうど独立しようとしているところ。最初はいろいろと大変でしょうが、大丈夫でしょう。彼が日本に輸入した一本目のワインをくれることになっている。楽しみにしています。

その後、ビッグカメラで初めて工人舎のPCを見てきました。バッテリー持続時間以外は不満な点はないのであるが、やはり1/16のMacWorld Expoの基調講演まで待つことにした。Ultra Portable MacBookの噂はこれまで以上に加熱してきているし、物には優先順位というものがある(笑)。

朝のギターの練習時間を20-30分に減らした。その結果仕事量は増えてきたのであるが、読書の量は増えるばかり。新書を中心に1週間に2冊のペース。特に印象に残ったのが

村上春樹 著 「走ることについて語るときに僕の語ること」

橋本努 著 「自由に生きるとはどういうことか」

の2冊。

前者は筆者がランナーになってから、なぜ走り始めたか、なぜ走り続けるかを結構あっさり目に書き下ろしている。人に勧められたわけでもなく、また健康のために走っているわけでもない。単純に走るのが好きなだけ、とある。

僕の場合はドイツで休日暇だったのが、自転車とランニングを始めるきっかけとなった。また、ひそかに尊敬していた、研究室でとても優秀な学生だったAndreasという友人がストイックにjogをしていたことが理由の一つかもしれない。健康のため、人の勧めという面が全くないのは著者と同じ。

後者は戦後の日本において「自由」という物をロジカルに定義してくれている良著。戦後の肉体の開放から始まり、身体を燃え尽くすような仕事人生の崇拝(あしたのジョー)、90年代のオウム真理教、ウェブ時代の格差社会での行き方の自由、と変遷して説明してくれている。ここまできっちりとかいてくれると納得が行く。私は60年代の若者からは好感を持って受け入れられたであろう、とのこと。

実際、梅田望夫著「ウェブ時代をゆく」もしくは著者のブログで述べられている「好きを貫く」精神には同意している。そしてこれが自分の職場として大学を選んだ原動力になっていることは間違いが無い。しかし一方で、好き勝手やっていると「こんなんでいいんかいな?」という疑問が自分の中で持ち上がってくるのも確かで、最近ちょうどこの疑問に答えてくれるエントリーがあった。

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50962510.html

一つ、誰も好きになれない仕事というのは確かにあるのだということ。二つ、誰かがやらなければならない仕事というのは確かにあること。三つ、そういう仕事を片付ける人がいるからこそ、好きを貫いて生きていける人々が存在すること。

好きを貫くのもいい。好きを貫いている者を褒め讃えるのもいい。しかし好きを貫いている者であれば、自らの好きを貫くまえに、好きを貫いている誰かを褒める前に、好き嫌いを抜きにして仕事を片付けた方々をねぎらいたいものだ。

自分にとっては研究室の雑事をすることで、自分のなかでうまくバランスがとれていると感じている。雑事が何もなかったら研究のスピードも今よりも遅いかもしれないし、視野も狭くなっているかもしれない。

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