NIST訪問


GaithersburgにあるNIST(National Institute of Standards and Technology)を訪問。産総研と同じくらいの規模の巨大研究機関です。私はここでも発表を行いましたが、プレゼンの最後にナノバイオ分野の急激な発達によってNano force metrologyの重要性が急激に高まるだろう(確か…with responding requests from the field of nanobio…なんて適当にいってみましたが)、とNIST側の発表の後に意見を言ってみたら、主催者側が見学コースを再アレンジしてくれて、新しいプロジェクトのキャパシタを使ってnNレベルの力をSIトレーサビリティーを確保しながら発生させる装置を見せてくれました。言ってみるモンだ!これとAFMを組み合わせることによってカンチレバーのキャリブレーションが出来れば最高なのだが、NISTのものはいかんせん大きすぎる。しかし、簡単なものを自分で作れないかというとそうでもない・・・。(以下、自分の世界)

NISTでは測定精度の向上のためには、資金に糸目をつけない。Metrology AFMの部屋は、まず建物の20 m地下に空間が広がっていて、それぞれの部屋は2重の壁で防音されており、SPMがおかれるスペースはバネで浮いている。その上アクティブ除振台。測定はかなりクラスの高いクリーンルームで行われ、測定部は何重ものシールドで覆われ、超安定性レーザを用いた干渉計によるclosed-loop feedback、その部屋の温度変化は0.9 mK以下・・・。クレイジーさを感じてしまいますが、「俺たちが標準だ!」と主張するだけの事をやっています。


測定精度を極めようとする哲学には感動しましたが、自分のattitudeとは少し違うなと感じました。コストをかけずに、アイデアを絞って、制限された枠組みの中で使えるものを組み合わせて何とか良い結果を出していくのが、自分のスタイルだなと感じました。それでも、自作のAFM、その他nano force発生器などを見ると、心の底にある熱い装置作りの血が刺激されました(笑)。

しかし、地下20mまで巨大な装置を運搬する巨大エレベータには感動しました。もうほとんどスターウォーズの世界です。せっかくなので動画を載せておきます。

http://www.youtube.com/watch?v=qMXK1YzUjTs

http://www.youtube.com/watch?v=-tSQuLn44hM

これはおまけ

http://www.youtube.com/watch?v=pgVCIivSgAU

本日は15時で全てのプランを終了。その後近くの大型のショッピングモールで夕飯を買ってきて、部屋に入りました。暗くなってしまうと写真も撮れないし、Gaithersburgは何もない町です。また、このような出張では自分の時間がなかなかとれないので、部屋で音楽を聴きまくりながらリラックスしています。

明日は土曜日なのでWashington DCへ繰り出してきます。

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