9月にドイツを再び訪問して、懐かしくて前に住んでいたアパートに行った。日本でもいくつかの場所に住んだのだが、このアパートは結婚生活を始めた場所なので思い入れが違う。もちろん、ここを離れてから2年が経つので、次の住人が住んではいたが(一度見に来たあの女の人だろうか?)、花が好きな人のようだ。
自分の昔のアパートが全く違う外見になっているのは、日本ではあまり見られない光景で、自分でも少し不思議な感じだが、それぞれの人が自分の時間を過ごしているのだなあ、と当たり前の事に感心してしまう。
写真を好きになったのは高校生の時からだが、当時は自分の撮った写真の時系列のヒントとなるものは、現像から戻ってきたネガの袋に書いてある日付だけであった。それ故、現像を出すタイミングによって、もしくは1つのフィルムを使うのに数ヶ月かかった時などは、映像ははっきりしていても写真からその時の日付、またそれから連想される記憶というものは少なかったけれど、デジカメに完全に移行してからは、自分に起こったことを分単位で記録できるようになってしまった。自分の考え方が大きく変化したドイツ時代に、またその時に友人と過ごせた時間を、漏らすことなく記録できたのは良かったと思う。そして、私の銀塩写真はどこへ向かっていくのだろうか?
今妻には、珍しく夜更かししている、といわれたが、今僕がこのようなことを書いているかどうかなんて、彼女に想像できているかどうかを考えながら、またさらに夜更かしするのも良いのもだ。