喫煙者は損をしている?


筑紫哲也氏が肺ガンであることを告白した。

喫煙者には少なからずショックを与えるだろうし、嫌煙者にとっては「喫煙者の末路だ。」くらいにしか考えられないであろう。

数ヶ月前、大手メーカー企業の人事採用担当の方と色々とお話しする機会があった。彼は博士過程卒業者、ポスドクの採用を担当していたが、「どの様な人を採用候補にする(あるいはしない)のか?」というこちらの直球の質問に、「喫煙者は出来るだけ避けています。」と答えてくれた。

その理由は「体に悪いという客観的なデータが出ているのにかかわらず、やめられないというのは、良い方向に向かう能力が無いということです。」という、厳しいけれども、至極当然と思われる一方、専門性が問われる研究者の採用においても、そのようなことが重要視されるということが印象的だった。

まあ、僕にとっては最近の飲食店での禁煙化は拍手喝采で歓迎である。日本酒でうまいお刺身を食べているとき、美味しいワインを飲んでいるときに、近くでタバコのにおいがすると耐えられません。無条件にその人に嫌悪感を抱いてしまうことすらある・・・。そういう意味では喫煙者は悪気が無いのに、人生で色々なチャンスを失っているような気がします。

雑感


ようやく研究所での全ての業務を終え(事務手続きを除く)、論文に取り組むことが出来るようになった。先週末は安心してしまったのか、ちょっとふぬけのような状態になっていたが、ようやく回復し、気合いも満ちてきた。

きっかけは指導教官や共同研究者からのメールであろうか?異動することを告げると「めまぐるしい、刺激に満ちた人生ですね」と先生からメールが・・・。

研究所に入ったときは、「落ちついて5,6年かけてイノベーションに繋がるような研究をしよう」と思っていたが、自分のスタイルとして「ある程度固まった一個の理想を設定しておいて、明日を思い悩まずに毎日を切に生きる」というコンセプトで行動した方が、良い結果を生むということにも気付いた一年であった。

研究所同期も送別会をやってくれるし、その他、2週間に1回の同期会(もはや同期会ではない)もあるしで。研究者というのは組織ではなく、興味によって結ばれると一番良い結果を生むということも、確信できた数年でした。

結構あわただしいですが、何とかスムーズに次の職場にとけ込めれて、グループをいい方向に導くことに貢献できれば、と。

ThinkFree Office

http://www.thinkfree.com/

WEBブラウザ上でOfficeの文書を編集できるThinkFree OfficeのWEB版が公開された。Google Docs & Spreadsheetへの最有力対抗馬である 事は明らか。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0705/14/news038.html

メールアドレスのみで登録できるので、早速試した見たところ、Googleのサービスよりも数段良いです。何がよいかというとインターフェースがほとんどMicrosoft Officeと同一である点。AJAXでここまで出来るのに感動しました。

もちろんこの手のサービスの一番良い点であるonline collaborationも可能です。フォルダーを共有できるFoldershareと組み合わせれば、他のメンバーとのコラボレーションもかなりスムーズになることが予想される。楽しみ。

問題はFoldershareが東工大で使えるかどうかですが・・・。(産総研はダメでした。)

P.S. 以前メッセンジャータイプのフォルダ共有ソフトを使ったのですが、その名前を忘れてしまいました。無念。

追記:BoxCloudでした。

Windows UpdateでXPがビジーな状態に

http://slashdot.jp/article.pl?sid=07/05/13/0223238

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0705/12/news010.html

Microsoftの自動更新機能を使ったアップデート適用に関して不具合が指摘されている。SANS Internet Storm Centerは、Microsoftの月例パッチを適用後、「svchost.exe」によってCPUが99%消費されてしまうという報告が、複数の読者から寄せられたと伝えている。

とのことです。自動アップデートを設定していれば、週明けに職場のPCの電源をつけ、アップデートが走った直後にハングアップする可能性があります。私はとりあえずノートPCの自動アップデートはオフにして、次のパッチを待つことにします。

しかし、これは気がついて良かったです。スラッシュドットに感謝。そしてWindows NT 5.1(Windows XP)よ、そろそろ安心して使用できる枯れたシステムになっておくれ・・・。

今日のjog


21 kmを140分。

これで5月の主なjogは終了予定。最後につくばの研究所から実家までの80 kmのママチャリのサイクリングをして、5月のトレーニングは終了。

昨日は走った後に右膝と足の甲が少し痛くなった。

http://www.sekkotsu-kawagoe.net/

http://www.spomed.jp/s_shogai05.htm

疲労骨折ということはないだろうが、少し様子を見ることにする。

いつも使うソフトウェアをアップデート


先週はいつも使っているソフト(テキストエディタ、RSSリーダ、flickrアップローダ)を変更した。

テキストエディタ:

今まではmiを使用していたが、TextWrangler(フリー)に変更。画面横のバーに編集中のファイルがリストアップされるのがとても良い。複数のファイルを編集していてウィンドウを切り替えるときに混乱しなくて良い。

RSSリーダ:

これがあるおかげで、様々なブログ、HPを更新を見計らって、いちいち巡回しなくても良い。今までずっとPulpFiction Liteを使用していたが、これはUniversal Binary版が出ていなくて、しかも最近は20-30分でクラッシュすることが多くなってきたので、NetNewsWireに変更。universal Binary版で配布されていて、動作も軽快。PulpFictionは1つのエントリーが1つのメールのように扱える点が非常に良かったのだが、そのようなRSSリーダは少なく、NetNewsWireのスマートフォルダの機能を利用したり、New Items Subscriptionを表示して代用。

今回はThunderbird 2.0も試してみたのであるが、やはり専用のRSSリーダの方が使いやすかった。RSSリーダはこれがないとネットを楽しむことが出来ない、というくらいメールソフトと同じくらい重要なアプリなのだが、一般的にはあまり使用されていないのでしょうか?

Flickr Uploadr:

これもUniversal Binary版がついにリリース。以前の30-40個以上のファイルをアップロードするときにクラッシュしてしまう問題は解決されている。アップロードの進行状況がファイル事にも分かるようになったこと以外は変更点はない。

しかし、複数の写真に共通のタグをつけたり、題名をつけたりするためには1001の方が良いような気がしている。

フューチャリスト宣言

フューチャリスト宣言 (ちくま新書 656)

話題の梅田望夫氏、茂木健一郎氏の対談の「フューチャリスト宣言」を読みました。

「ウェブ進化論」「ウェブ人間論」に続いて、インターネットの可能性をひたすらポジティブにとらえてそれを楽しんでいこう、というメッセージがちりばめられていて、読んでいる方も楽しくなります。

WEBに関することだけでなく、彼らのスタイルというのも非常に興味があります。

特に茂木健一郎氏は肩書きは脳科学者ということになっています。彼の最終的な目標はクオリアというものの理解です。しかしキャスター、講演、その他の活動を通じて様々な人に出会い、出会った人々を彼なりに分析して、研究が自分の中で着実に進んでいるのではないか、と勝手に邪推しています。その活動の“副産物”が「プロフェッショナルの仕事術」やその他の著書なのでしょう。

もはや古典的、典型的な研究者ではなく、uncategorizable なキャリアを進んでいると思います。まさに開拓者という感じですね。

彼と比べると私は典型的な研究者なのですが、「こういう生き方もあるんだ」という刺激を受けます。典型的な科学者のイメージを変えてしまった彼こそ、実は研究界のGoogleなのかもしれません。

おそらく、したり顔で「彼は研究者ではなく、評論家だ。」みたいなことをいう人がいるでしょうが、「そんな人はおいていって、僕らで楽しいことをやろうぜ。」の様な刺激的なメッセージが伝わってくる本でした。

ハイリスク・ハイインパクト」研究を対象にした助成制度


asahi.comより

http://www.asahi.com/science/update/0511/TKY200705110188.html

失敗を恐れずに挑戦を。文部科学省は、成功の見込みが「十に一つ」程度でも、大きな成果につながる可能性があると判断した研究に対して、新たな補助制度を設ける検討を始めた。近年、成果が確実と期待される研究に補助金が集中し、革新的な研究が出にくくなったとの反省がある。選考方法や補助額などを詰めて、来年度の制度創設を目指す。

 対象は(1)才能や先見性を実績で示した研究者が試みる、従来とは違う分野の研究への取り組み(2)従来の学問分野を超えた新しい分野の研究(3)現在の技術では実現が難しい高い目標を掲げたテーマに挑戦する研究、などを想定している。(3)は個性的なベテラン研究者が目標を設定し、若い研究者が挑戦する形などを模索している。

 選考では非現実的なテーマを避けながらも、例えば数人の選考委員のなかで1人でも特別に評価すれば対象にするなど、無難な選択にならないような仕組みを工夫する。「十のうち九はダメかも知れない」(文科省)危険性が高いため、最初は補助額を抑え、進展状況をみて打ち切ったり、増額したりできる制度も検討している。

 文科省によると、最近の研究費補助金は、審査側ばかりでなく、研究者側も特許や論文として成果が確実な課題を申請する傾向が強い。平均的には評価が高く全体の水準を押し上げる効果があるが、「自由な発想による面白い研究が減っているのではないか」との指摘が出ている。

 科学技術振興機構によると、米国では近年、複数の機関が、確率は低いが成功すれば研究分野の発展や産業への影響が大きい「ハイリスク・ハイインパクト」研究を対象にした助成制度を設けた。アイデアや研究者個人の独創性や可能性が重視された研究、太陽光貯蔵などの野心的な研究が採用されている。

 文科省は「異端かも知れないが、アッと驚くような成果が得られる研究を掘り起こしたい」としている。

とても聞こえが良さそうな計画だが、これにチャレンジできるのは自分で手を動かせるパーマネントポジションをもっている若手研究者に限られてしまうような気がします。

(その資金を取ってきたのがラボヘッドだとしても)、実際に手を動かすのは、学生を含む若手研究者になることが予想されます。しかし、学生は研究が失敗し論文が出なければ学位は取れないし、ポスドクも同様に2,3年論文が出ていなければ、研究から足を洗わなくてないけない状況に追い込まれます。

研究者は「生きている証」として定期的に論文を出し、学会発表を行う必要があるのが現状です。結果として、学生&ポスドクにはある程度結果が期待できる研究テーマを与える、という結果に自然となってしまうのではないでしょうか?(もし私がボスであるならば)

米国でこれが通用するのは、ハイリスクな研究にチャレンジして、もし失敗したしても、研究の他にも周辺に様々な職が多く存在していて、食いっぱぐれない様な環境が整っているからだと考えます。(その他の理由として米国研究者は妙にたくましいというのもありますが・・・)

基礎研究業界の実態を詳細に調べずに、米国のシステムを安易にまねて導入してしまうのは、毎度の事ながらとても危険なことだと思います。

P.S. 一般的な視点から否定的なことを書きましたが、個人的にはこの予算を狙って、チャレンジしてみたい研究テーマがあります(笑)。もし当たったら、とても忙しい生活になりそうですが・・・。

Global Pro到着


妻からの誕生日プレゼント、Global Proの包丁が到着。


4月末のBBQでテニス仲間から教えてもらったブランドです。モリブデンとバナジウムの合金であることから、まさに堅いのだなあ、と想像できます。切れ味はまさにカミソリで、肉を骨ごと難なく切断できるというのが分かる気がします。


この包丁を研ぐには包丁研ぎ器ではなく、砥石を使って自分で研ぐ必要があり、そのための砥石、そしてその砥石を手入れするための砥石もセットでプレゼントしてもらいました。

とりあえずお刺身など切るところから始めてみようと思います。

歓迎会&送別会

昨日は我が研究部門の新人歓迎会であったのであるが、私は欠席し前の職場の同僚と夕食を食べる。その後、同期の研究所員が飲み会に誘ってくれたので合流。

毎回の同期の飲み会では、かなりキワどいテーマで話し合うことが多く、変に刺激的だ。

例えば前提を完全に崩してしまって、「たとえ捏造でもNatureに論文を通せることが出来るか?」なんてちょっと過激なテーマは普段1人でも考えることが無く、複数の信頼できる人と話すから、ある意味安全であり(笑)、安心して自分の意見をいえる。

また、捏造事件で研究の世界を追放されたシェーンを研究所の研究コーディネータに招聘するのはどうか?なんて、これも危険すぎる議論だ(笑)。

結論としてはやっぱり研究は着眼点だなあ、というところに落ち着いてしまった。

飲み会後は研究所に泊まり、今日は6時くらいから仕事を開始している。